2020/05/14 10:36
アインソフのメニュー写真を撮影するようになってから、一眼レフカメラを買って撮影する楽しさを知った。
はじめてメニュー写真を撮影してみようと思ったのは、アインソフがまだ銀座しか無かった頃。
一枚100円の大根ステーキや、一杯180円のコーヒーを出していた。全くの飲食店素人だった私。というか、飲食業って言葉すら知らなかったかもしれない。
当時の銀座店の家賃は100万円!!笑
まったくの怖いもの知らずの世間知らずだったのだ。ずぶの素人の私が大根ステーキを売って、値付けの仕方も知らず、コーヒーの値段については、並びにあったドトールコーヒーの値段に負けないように安くと言う理由だけだった。
それまで3人姉妹の3番目。父にも母にも怒られたこともなく、姉妹からもめちゃくちゃ可愛がられた。生まれてこの方怒られたことも無かった。
しかし、ある日、銀座に一棟ビルを借りてビーガン レストランなるものを始めた私に、父から生まれて初めて怒鳴れた。今思うと心配だったろうし、若く未熟だったし、子供もいて、父の心配もよく分かる。
今の年齢になって、息子に小言が出る自分を振り返ると、父の心配はありがたかったとしか思えない。
ビーガン なんて言葉は日本には無かったと言って良いくらいだったので、「肉も出さないレストランやるって?」お願いだから辞めてくれと泣いて頼まれた。
なんでアインソフをやる事になったのか、、良く聞かれる質問で、家族にも良く言われたものだ。
兎にも角にも、そんなメニュー構成では家賃どころかスタッフの賃金も払えないんだとオープンしてから気づいた私はあらゆるビジネスを始め、なんとかアインソフを軌道に載せようと生きて行く事になる。
そんな中で写真にも出会った。
アインソフは私にとって芸術的な自己表現であり自己探究だった。経営さえも自己表現で、真善美を表したいと思うようになっていった。
メニューに物語を持たせて、私たちが持っている想いを表現させようと気づく。
その表現の一つが写真だった。
どんな写真を撮ろうか?パーツを一つづつテーブルに並べ、レンズを除く度に角度を変えて、光を探す。
売れる商品が来た時はファインダーを覗くと商品が輝くのだ。
あるコース写真を撮影した時、あまりの美しさに涙が止まらなかったのを思い出す。あぁ、私たちの仕事はここまで来たんだ、誰も見向きもしてくれなかったレストランにこの美しい野菜料理を見つけて、たくさんの人が美しい思い出をその日のテーブルで作ってくれる!
そんな感動を思い出す。
今、自粛生活で自宅に居て写真撮影ばかりしてしまう。
この時は時間を忘れるから、没頭してこの先の不安を一時忘れたいのかもしれない。
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